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Connecticut 州、AI 規制法 SB5 を可決——AEDT・AI コンパニオン・内部告発者保護を包含する包括的法制
Connecticut 州議会が AI 規制法 SB5 を可決した。採用・評価・融資などへの AI 利用を規制する AEDT(自動雇用決定ツール)規定、AI コンパニオンアプリへの新たな義務、内部告発者保護を一本化した包括的な法律で、2026年5月1日に成立した。
概要
Connecticut 州のコンプリーノ知事が 2026年5月1日、AI に関する包括的規制法「SB5」に署名し法律として成立した。採用・評価・信用判断に使われる「自動雇用決定ツール(AEDT)」への開示義務、AI コンパニオンアプリへの安全設計義務、AI に関する内部告発者保護を組み合わせた米国初の包括的州法として注目されている。
事実のポイント
- AEDT(自動雇用決定ツール)規制:
- 採用・昇進・解雇・信用審査など「重大な決定」に使われる AI ツールに監査義務
- 候補者・従業員への事前通知と人間によるレビュー(異議申し立て)権の保障
- 年次バイアス監査の実施と公開が義務づけられる
- AI コンパニオン規制(米国初):
- 長期的な感情的依存を意図的に強化するような設計(ダークパターン)の禁止
- 18歳未満への AI コンパニオンアプリ提供に厳格な制限
- ユーザーが「相手が AI だ」と常に識別できるインターフェース義務
- 内部告発者保護:
- AI システムの安全上の問題や法令違反を報告した従業員への報復禁止
- 政府機関や規制当局への報告に対する雇用保護
- 施行時期: 主要条項は 2027年1月から段階的に施行
用語・背景の補足
AEDT(Automated Employment Decision Tool): 採用・評価・昇進など雇用に関する決定を補助・自動化する AI システムの総称。履歴書スクリーニングツール・インタビュー分析 AI・業績評価アルゴリズムなどが含まれる。New York City の Local Law 144(2023年)が先駆けとなり、多数の州で規制が検討されてきた。
AI コンパニオンアプリ: ユーザーと長期的な会話・感情的なつながりを持つことを目的とした AI チャットアプリ(Replika 等が代表例)。孤独感の緩和や精神的サポートへの需要がある一方、過度な依存や個人データの取り扱いへの懸念が高まっている。
ダークパターン(UI/UX): ユーザーを特定の行動(継続利用・課金・データ提供等)へ誘導するために意図的に設計された UI・体験。AI コンパニオン文脈では「感情的依存を強化する設計」が問題視されている。
注意点
- SB5 は Connecticut 州法であり、他州・連邦レベルへの直接的な法的拘束力はない。ただし先進的な州法として他州の立法に影響を与える可能性がある
- AEDT の「重大な決定」の定義・監査基準の詳細は規制当局(Connecticut DECD 等)が後続のガイダンスで明確化する予定
- 連邦政府の AI 規制(National Policy Framework)との関係・優先順位は今後の法的解釈に委ねられている
編集部見解
(追記予定)
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