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米最高裁、AI 単独による著作権登録を認めない判断を確定——Thaler v. Perlmutter の上告不受理

米連邦最高裁判所が「Thaler v. Perlmutter」事件の上告を不受理とし、「AI が単独で創作した作品はの保護対象にならない」とした下級審判決が確定した。AI 生成コンテンツの著作権帰属をめぐる米国の法的立場が明確になった。

概要

※本記事は公開情報をもとに編集部が再構成したサマリです。一次情報は出典欄をご参照ください。

米連邦最高裁判所は 2026 年 3 月、AI 研究者スティーブン・タラー氏が提起した「Thaler v. Perlmutter」事件の上告審申立(certiorari)を不受理とした。これにより「AI が人間の関与なく単独で創作した作品は米国法の保護を受けられない」とした連邦控訴審(DC 巡回区控訴裁判所)の判断が最終確定した。AI 生成コンテンツの著作権帰属をめぐる米国の法的枠組みにおいて、重要な先例となる。

事実のポイント

  • 事件の概要: Stephen Thaler 氏が自身の AI システム「DABUS」が自律的に創作した作品について著作権登録を申請。米国著作権局(USCO)が却下したことを不服として提訴
  • 主な争点: 著作権法における「著者(author)」が人間でなければならないか否か
  • DC 巡回区控訴裁(2025 年判決): 「著作権は人間の創作性に基づくものであり、AI は著者になれない」と判示
  • 最高裁の上告不受理(2026 年 3 月): 下級審判決が確定
  • 法的効力: AI 単独(人間の創造的な寄与が認められない場合)での著作権登録は米国では不可能という立場が確定
  • 人間が AI を「道具として使って」創作した場合の著作権帰属については、引き続き事案ごとの判断が必要

用語・背景の補足

Thaler v. Perlmutter: AI 研究者スティーブン・タラー氏が AI システム「DABUS(Device for the Autonomous Bootstrapping of Unified Sentience)」に創作・発明させたとして、著作権・特許の登録を求めて米国を含む各国当局・裁判所に申請した一連の法的手続き。著作権については米国・英国などで却下され、特許についても世界的に同様の結果になっている。

上告不受理(Cert Denied): 米国最高裁判所が上告審の申立を受け入れないこと。最高裁は上告の受理を裁量(certiorari)で決めており、不受理は「下級審の判断に誤りはない」とする意味合いを持つ(ただし最高裁が下級審の判断に明示的に同意したわけではない)。

AI 生成コンテンツの著作権(現状のガイダンス): 米国著作権局は 2024〜26 年のガイダンスで「人間が十分な創造的なコントロール(選択・配置・修正)を行った AI 利用については著作権保護が認められる可能性がある」という立場を示している。AI 生成に対する人間の関与の程度が著作権成立の鍵となる。

注意点

  • 本判決は「人間が AI を道具として使用した場合」の著作権については明確にしていない
  • 日本の著作権法における AI 生成コンテンツの扱いは米国とは異なり、独自の法解釈・立法が進んでいる(文化庁の指針を確認すること)
  • 今後の議会立法・著作権局の規則制定によってルールが変わる可能性がある

編集部見解

(追記予定)

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出典

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