articleニュース
Doximity 医師 AI 調査 2026——医師の68%が臨床ノートに AI を活用、利用者の69%が毎日使用
米国最大の医師向けプロフェッショナルネットワーク Doximity が「State of AI in Medicine 2026」を発表。医師の68%が臨床ノートに AI を活用し、利用者の69%が毎日使用。家庭医・循環器科で58%、腫瘍科で57%の採用率を記録した。
概要
米国最大の医師向けプロフェッショナルネットワーク Doximity(会員数は米国医師の約80%以上)が2026年に「State of AI in Medicine 2026」を発表した。調査によると、医師の68%が診察記録・臨床ノートの作成に AI を活用しており、そのうち69%が毎日使用している。家庭医・循環器科では58%、腫瘍科(がん専門)では57%の採用率となっており、特定の診療科で AI 活用が先行していることが明らかになった。
事実のポイント
- 臨床ノートへの AI 活用率: 医師全体の68%
- 活用者の毎日使用率: 69%(一度使い始めると継続利用される傾向)
- 診療科別採用率の上位: 家庭医・循環器科(58%)、腫瘍科(57%)
- 活用目的の上位: 診察記録の自動生成・要約、患者への説明文書の作成、医学文献検索
- 医師の主な懸念: AI による誤情報(ハルシネーション)のリスク、患者への開示の倫理
- 調査対象: Doximity のネットワークに参加する米国医師
用語・背景の補足
Doximity は「医師のための LinkedIn」とも呼ばれる米国の医師専用 SNS・業務ツールプラットフォーム。米国医師の約80%以上が登録しており、医師間の情報共有・患者紹介・テレヘルス連携等に活用されている。2021年に NYSE 上場(DOCS)。
診療科別の AI 採用率の差異 は、業務の特性を反映している。家庭医(General Practice)は患者の種類が多く記録業務が多いため AI 活用の恩恵が大きい。腫瘍科(Oncology)は治療計画の複雑さから AI サポートが有効。一方、外科・麻酔科等の手技が中心の診療科では AI 活用は記録業務以外での活用余地がまだ少ない。
医師の AI 利用に関する倫理課題: 患者に AI が記録を作成したことを開示すべきか、AI が生成した記録を医師がどこまで確認・修正すべきか、誤診に AI が関与した場合の責任の所在、などが現在も議論中の倫理・法的課題となっている。
注意点
- 調査は Doximity のプラットフォーム利用者であり、テクノロジーフレンドリーな医師に偏っている可能性がある
- 米国の医療システム(電子カルテ環境・保険制度等)は日本とは大きく異なるため、数値を日本の文脈にそのまま適用することは難しい
- 「AI を活用している」の定義が幅広く(軽度の AI 支援から全自動化まで)、活用深度にはばらつきがある
編集部見解
医師の間で AI 活用が日常的になりつつあることは、AI が「高度専門職の補助ツール」として機能し始めていることを示す実例。日本の医療現場でも電子カルテへの AI 組み込みが進んでおり、医師の行政・記録業務の効率化は診療時間確保につながる重要課題。「利用者の69%が毎日使用」というデータは、AI ツールが定着した場合の日常利用率の参考指標としても価値がある。
info 公開情報をもとに編集部が再構成したサマリです。一次情報・追加情報は出典欄をご参照ください。