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FTCの「AI準拠作戦(Operation AI Comply)」がトランプ政権下でも継続——Rytr判決の見直しなどで姿勢は変化も取締り路線は維持
米連邦取引委員会(FTC)が2024年に開始した「Operation AI Comply(AI準拠作戦)」がトランプ政権下でも継続している。2026年1月にRytr社への2024年命令を撤回するなど方針に変化はあるが、AIを用いた詐欺・誇大広告への取締りは維持されており、各州も補完的に動いている。
概要
米連邦取引委員会(FTC)が2024年9月に開始したAI分野の取締り強化策「Operation AI Comply(AI準拠作戦)」が、2026年もトランプ政権下で継続している。2026年1月にはトランプ政権のAI行政命令を受けてRytr社(生成AIライティングツール)への2024年制裁命令を撤回するなど方針の調整はあるが、AIを利用した消費者詐欺・AI機能の誇大広告(AI-washing)への取締り全般は維持されている。同時期に各州政府もFTCの動きを補完する形で独自のAI消費者保護規制を整備しつつある。
ポイント
- Operation AI Comply: AI関連の詐欺・誤認を招く広告・「AI-washing(AIを実際以上に誇張する宣伝)」に対するFTCの集中取締りキャンペーン
- 2026年1月のRytr命令撤回: トランプ政権のAI政策方針(商業的なAI活用促進)に沿い、「潜在的誤用の可能性のみでは十分でない」との立場を明示
- Air AI事件(2026年1月): AIを使った電話セールス事業者への禁止命令——消費者への虚偽の収益保証がFTC法5条違反として確定
- Growth Cave事件(2026年1月): AI機能の誇大広告に対する和解命令が成立
- 州の動き: カリフォルニア・コロラド・テキサスなど複数の州がFTC規制を補完するAI消費者保護法を整備中
解説
トランプ政権はAI規制全般に対して「イノベーション促進・規制緩和」の姿勢を取っているが、消費者保護目的のAI詐欺取締りは別問題として継続を認めている。Rytr命令撤回はAIツール全般への過度な規制を避けるシグナルだが、「AIを使って詐欺を働く」行為に対しては従来通り対処していくとFTCは示している。
欧州・アジアとは異なり、米国のAI規制は横断的な包括法がない中で、FTC(消費者保護)・SEC(金融)・FDA(医療)・EEOC(雇用差別)など縦割り規制当局がそれぞれの管轄でAIに対処するパターンが定着している。
注意点
- 「AI-washing」(AIを過剰に宣伝する)は消費者向けBtoC企業だけでなく、B2B SaaSの製品説明・投資家向け開示でも問題になりうる
- 方針変更があった場合でも過去の違反行為への適用は変わらない
- 各州規制は内容が異なるため、米国内でAI製品を提供する企業はFTCに加えて州ごとの要件確認が必要
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