医療広告ガイド 制度の背景

なぜ医療広告に特別なルールがあるのか

医療の広告を慎重に扱う理由と、ウェブサイトが規制対象になった経緯を説明します。

2026年10月5日確認 · 厚生労働省の一次資料に基づく解説

患者が判断しにくいものを、広告で伝えるから

厚生労働省のガイドラインは、医療広告を慎重に扱う理由として二つ挙げています。第一に、医療は生命や身体に関わり、不適切な医療を受けた場合の被害が大きいこと。第二に、医療は専門性が高く、患者が広告の文言だけで実際の質を事前に判断しにくいことです。

理由 01選択の影響が大きい

誤った情報が、不適切な治療への誘導につながり得ます。

理由 02質を事前に見極めにくい

患者と医療機関の間には、医療知識の差があります。

そのため医療法などは、広告で伝えられる事項を定め、虚偽や誇大な表現を禁じています。「医療広告等ガイドライン」は、その考え方と具体例を整理した指針です。

情報を減らすことだけが目的ではない

患者が治療を選ぶには、治療の内容、費用、主なリスクや副作用などの情報が必要です。ガイドラインは、広告を患者への客観的で正確な情報伝達の手段として位置づけています。

制度の中心は、患者が広告を適切に理解し、治療を選べることです。そのため「誤認を招く表現を防ぐこと」と「求められた詳しい情報を届けること」を両立させます。

ウェブサイトも規制対象になった経緯

医院のウェブサイトは以前、原則として医療広告規制の対象外で、自主的な対応が促されていました。美容医療をめぐる消費者相談の増加を背景に、制度が見直されました。

  1. 以前医院サイトには自主的な対応を促していた。
  2. 2017年医療法を改正し、ウェブサイト等も規制の対象にした。
  3. 2018年改正法を施行。患者が自ら見るサイトには、条件付きで詳しい情報を示せる仕組みを設けた。

詳しい診療内容を一律に書けなくすると、患者が必要な情報を得にくくなります。そこで設けられたのが、広告可能事項の限定解除です。

参照した一次資料